2014年10月26日日曜日

4倍リダブルのマーケットウィンドウ

日曜日の昼下がり、GGにログインしている人は比較的少ない。そのため、普段はあまり対戦してくれそうもない高レーティングのプレーヤーが遊んでくれたりします。そんな1900点越えスウェーデン人プレーヤーとの対戦で、以下のポジションとなりました。
私はダブルし、相手はテイクしました。実戦は私が1を振らずに勝ちました。
マッチの後で解析すると、ここで相手がテイクすると192点ものエラーでした。さらに、これの理由が全然わかりませんでした。
日野さんにヒントをいただいたので調べてみたところ、Backgammon Match Play Doubling Strategy という記事に当たりました。これは以前にも見たことあったのですが、途中で挫折していたのでした。今回のなぞはこれを読破しないと分からない感じでした。

Using the Match Equity Table に倣ってこの場面を計算すると以下のようになりました。


リダブルをテイクしてしまうと、期待値は+.54。パスすると2away-5awayになるので、+.49。よってパスが正解となるんじゃないかと思います。

さらに、同じ記事の一番下に、"Market Window Table for Redoubles to 4"という表があります。これによると 4away-5awayは、33-75です。なので、勝率27%では俄然テイク出来ない状況だと分かります。

単純に見えるポジションでも、スコアの状況や、イニシャルダブルか4倍リダブルか、さらにはラストロールポジションかどうかなど、考慮すべき要素がたくさんあることが分かりました。実戦ではまるで使える気がしない知識ですが・・

3 件のコメント:

  1. まず、相手がダブルをパスした場合を考えます。
    私は古い Kit のマッチエクイティテーブルを使っているので若干数値が違うところがあるかもしれませんがご了承下さい。

    パスすると、2away - 5away。
    ざっくりですが、負けている側からすると勝率25%です(スキルが同等の場合)。
    もしこの局面、4away-4away 同士でしたらまさしくこのラストロールで勝敗が決まるわけで1ぞろを除く1を振る確率は 10/36 ですのでパスした場合の勝率25%、つまりは 9/36 より上だからテイクしないと長い目で見ると損するわけです(マネーゲームと同じですね)。

    ところがこの局面では上がれなかった時、相手のリダブル8倍は勝率100%ですからテイクできません。
    ということで、テイクとゲインを考えます。

    相手の立場から

    1.テイクして上がられて負けた場合

    パスした時と比べると、勝率25% -> 0%。つまり損は25

    2。テイクして上がれなかった場合

    リダブルを相手はテイクしてくれないので、1away - 4away になります。
    私は昔の人間なので Kit のマッチエクイティテーブルを使いますがマッチ勝率83%位となります。
    つまり、パスした時の勝率と比べて83-25、つまりは58位得をします。


    負けると25取られて、勝つと58貰えるギャンブルのボーダーライン勝率の計算は次の通りになります(説明省略)。

    25/(25+58)= えっと、、概算で30%ちょっとです。

    ここまでのお話で、よ~するにこのダブルをテイクするには勝率30%ちょっと必要なことが分かります。
    うんで、実際の勝率は10/36な訳で、27%ちょっと位ですか?(概算)なので足りません。

    だから、パスが正解となるわけです。

    ではでは~

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  2. 訂正です。

    ということで、テイクとゲインを考えます。
    ->
    ということで、ゲインとロスを考えます。

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  3. 追記

    この概念を体系立てて説明した本って Kit Woolsey の

    How to play Tournament Backgammon

    しか私は知りません。でもこの本はとても良い本ですので一読されることをお勧めします。日本語訳もあります。

    http://www.backgammon.gr.jp/shop/cgi-bin/detail.cgi?code=j2021

    ではでは~

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