2013年12月30日月曜日

今年のふりかえり

「ギャモンを始めてどれくらいですか?」と聞かれることは多いけど、はっきり答えられないことに気づいた。それくらい前から遊んでいるけれども、きっかけははっきり覚えている。ロバート・ハリスさんの「エグザイルス」を読んだ直後からバックギャモンの魅力に取り憑かれた。本の出版が1997年だから、私がギャモンを始めたのもおそらくその年だ。

そのあと数年は「熱心に」プレイしていた。チャレンジカップなんかにも出ていたし、ネットでも(当時のYahooとか)よく遊んでいた。2005年に転勤でドイツに行ってからは、バックギャモン自体あまりやらなくなってしまった。ドイツでも一度だけケルンのトーナメントに出たことがあるので、未だにドイツのランキングらしきページに名前が出ているが、実際はほとんどプレイしていなかった。

帰国してからも低調にプレイしていたが、2012年のフェスティバルに出て、かなり悔しい負け方をしてからまたやる気が出てきた。随分昔に買ったり・いただいたりした洋書も読んだし、新たに本を買って勉強し始めた。私のレベルでは勉強すればするほど結果が付いてくるので、モチベーションが保たれている感じです。

今年の後半はJBLのレーティング戦に出るようになり、最初にオンライン例会で勝てたのが、さらにやる気が出た要因だと思う。なんだかんだ言って、やはり勝てばうれしいのだ。最近は、上級者にもたまに勝てるようになってきたし、名人2部リーグでも2勝1敗だからまだまだ可能性は残っている。良い年越しです。

来年の抱負。これはだいたい目標を数値化してみたが、それは書かない。デレク・シヴァーズがそう言ってるから。

それではみなさま、よいお年を。
来年もよい出目でありますように!

2013年12月23日月曜日

スイッチもどき

21日の例会より。
クロフォードをしのいだあとのゲーム 黒:1away - 白:3away 白に31が出ました。


序盤で白が4枚ほど戻されバックマン豊富、黒はバーポイント確保して優勢の展開だった。そのあと局面が動いて、白が遅めのアタックをしかけているところ。
白は4ポイントのブロットをカバーしたいが、31ではそれができない。今やピップでもリードしているので必ずしもアタックを継続する必要ないかもしれないが、スコア的には4点取って終わりにしたいところだ。

私が選んだ手は、18/14。100点以上のブランダーだ。黒が16通りでダンスしてくれればいいが、あまり趣旨のはっきりしない手だった。


実は次のようなうまい手があった。アタックしているときにソロ目が出た場合、インナーポイントを別のポイントに動かす「スイッチ」という手筋が有名だが、このようにゾロ目でなくても「スイッチ」と似たような効果が得られることに気が付いた。こうしておけば、相手の駒を2枚バーに上げておけるので、ギャモン率が他の手よりも明らかに上なのだ。


Score is X:2 O:4 5 pt.(s) match.
 +13-14-15-16-17-18------19-20-21-22-23-24-+
 |          O  O  X |   | O  O  X     O  X | +---+
 |          O  O    |   | O  O  X     O    | | 2 |
 |             O    |   |                  | +---+
 |                  |   |                  |
 |                  |   |                  |
 |                  |BAR|                  |
 |                  | O |                  |
 |                  |   |                  |
 |                  |   |                  |
 |          X     O |   | X  X     X     X |
 |          X     O |   | X  X  X  X  O  X |
 +12-11-10--9--8--7-------6--5--4--3--2--1-+
Pip count  X: 136  O: 152 X-O: 2-4/5
Cube: 2, O own cube
X to play 31

    1. XG Roller++ 5/4 5/2*                     eq:+0.572
      Player:   50.15% (G:28.45% B:0.43%)
      Opponent: 49.85% (G:16.64% B:1.03%)

    2. XG Roller++ 21/18 4/3                    eq:+0.543 (-0.029)
      Player:   52.61% (G:24.53% B:0.49%)
      Opponent: 47.39% (G:15.72% B:1.02%)

    3. XG Roller++ 21/18 5/4                    eq:+0.465 (-0.107)
      Player:   49.44% (G:23.81% B:0.56%)
      Opponent: 50.56% (G:18.36% B:1.28%)

    4. XG Roller++ 18/14                        eq:+0.463 (-0.109)
      Player:   48.71% (G:24.43% B:0.55%)
      Opponent: 51.29% (G:16.27% B:0.90%)

    5. XG Roller++ 18/15 4/3                    eq:+0.453 (-0.119)
      Player:   49.39% (G:23.26% B:0.47%)
      Opponent: 50.61% (G:15.37% B:0.94%)


eXtreme Gammon Version: 2.10, MET: Kazaross XG2

2013年12月20日金曜日

気づくか 気づかないかだけ

スコアとかあんまり関係と思うので、この場面の11をどう動かすか? です。


ボケっとしていると、23/21 8/7(2) と動かしてしまうんではなかろうか?(事実私は動かしてしまったし) フルプライムを作りたいのは分かるが、どこに2ポイントをカバーするビルダーがいるんだろうか? というか、フロントとバックが分断されていて、こちらにはまだやらなきゃいけない仕事がたくさんある。

どうせ2ポイントのブロットをカバーできないなら、黒にヒットされても容易に出てこれない1ポイントに駒を動かすべきだ。
簡単な話だよ。本で読んでも忘れちゃうだけなんだ。


1. XG Roller+ 23/22 8/7(2) 2/1 eq:+0.875
Player: 70.48% (G:33.19% B:1.31%)
Opponent: 29.52% (G:5.30% B:0.19%)

2. XG Roller+ 23/21 8/7(2) eq:+0.790 (-0.086)
Player: 68.13% (G:32.82% B:1.53%)
Opponent: 31.87% (G:5.73% B:0.18%)


2013年12月7日土曜日

意外と高い勝率

9ポイントマッチ 白が5-1とリードしている。
5ゾロが出てこのように動かした。正解だけど間違っていと言われた気がした。大きく「×」と書いてあるように見えるから。それだけ。


本題はこちら。この場面での正しいキューブアクションはなんだろうか?


私は、ダブルされたらさっさとパスするつもりだった。だがよく考えると、こちらはボードをクローズしているので、黒がいまいちな目を振り、次にヒットできればそれで勝ちだ。

では何通りに目でブロットが発生するのだろうか? ちゃんと数えてみた結果、16通りでブロット発生だ(62 63 64 65 66 52 53 55 31)。ダブルショットはもらえないので、打ち返せるのはだいたい3分の1。掛け合わせても15%くらいにしかならない。解析結果によると勝率24.90%だから、あと10%くらい足りない。ロール前のピップ差28は大きいが、サイコロだけで逆転できる可能性が10%近くもあるということなんだろうか?

元のポジションを少しいじり、ピップは同じで完全にすれ違った形を調べた。すると、白の勝率は4%しかなかった。10-4=6% まだ6%足りない。

残りの6%は、おそらくさらに次の順番で回ってくるチャンスの分だろう。今すぐブロットが発生しなくても、次の手番までこちらはボードをキープできる。さらにその次で黒がポロリとやってくれればまだ勝てる望みがある。

以上の考察で自分としては納得しました。

Score is X:1 O:5 9 pt.(s) match.
 +13-14-15-16-17-18------19-20-21-22-23-24-+
 | O              O |   | O  O  O  O  O  O |
 |                  |   | O  O  O  O  O  O |
 |                  |   |                  |
 |                  |   |                  |
 |                  |   |                  |
 |                  |BAR|                  |
 |                  |   |             6    |
 |                  |   |             X    |
 |                  |   |    X        X    |
 |                X |   | X  X        X  X |
 |                X |   | X  X     O  X  X |
 +12-11-10--9--8--7-------6--5--4--3--2--1-+
Pip count  X: 55  O: 83 X-O: 1-5/9
Cube: 1
X on roll, cube action

Analyzed in XG Roller++
Player Winning Chances:   75.10% (G:0.74% B:0.00%)
Opponent Winning Chances: 24.90% (G:0.59% B:0.01%)

Cubeless Equities: No Double=+0.502, Double=+1.010

Cubeful Equities:
       No double:     +0.782 (-0.178)
       Double/Take:   +0.961
       Double/Pass:   +1.000 (+0.039)

Best Cube action: Double / Take

eXtreme Gammon Version: 2.10, MET: Kazaross XG2

スマホで棋譜取り 実戦投入

道具の準備が出来たので、12月1日の赤坂例会で実際にスマホで棋譜取りをやってみた。うまく行ったところもあるし、改善すべきところも見つかったのでメモしておく。

まず、うまく行ったところは、設置も問題無かったし、録画した動画で後日棋譜入力ができたことだ。ということで、この方法は使い物になります。

改善すべき点は以下の3つ。

途中で録画が終わってた
私の使ってるスマホは、45分くらいで勝手に録画が終わることが分かりました。録画時間の設定も見当たらないし、そのような仕様の機種なんだと思います。仕方ないので、2,3ゲームごとに一度録画を止めて、また録画すればOK。

バッテリーが持たん
録画中はスマホの画面が付きっぱなしなので、途中で充電しないと数時間分の録画は無理でした。画面の明るさを調整するとか、モバイルバッテリー買うとかで対応できそう。ストレージの容量は問題なしでした。

Orientationに気を付けよう
スマホが自動回転の設定になっていると、動画が「縦位置」で録画されてしまう。これはさすがに棋譜入力がつらい。録画開始前に必ずチェックしないと後悔することになる。動画の「回転」などやり方が分からなかったので、iPadを「回転」させるというアナログな方法で今回は事なきを得た。

ところで、
棋譜を取って入力するとか、なんて地味な作業なんだろうと、自分でやってみる前は思っていた。しかし、これはとても面白い作業だった。ゲーム中にうんうんうなっていた場面をもう一回楽しめるし、もちろん分析して調べることもできる。週末に例会に行ったら、それをおかずに一週間ご飯がたべられるじゃないですか!

先週は5マッチやって、PR10点台が2マッチ、PR4点台が3マッチでした。ちなみに4点台なんて滅多に出せない数字なので、自分としては素晴らしく上出来でした。